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モンサンクレールは、97年にクープ・ド・モンド(ワールドカップ)というフランス菓子のコンクールで優勝し、世界一のパティシエとなった辻口博啓氏が最初に開いたフランス菓子店。その店で、この春、26歳の若さで辻口氏に次ぐ「スーシェフ」に抜擢されたのが坂下寛志さんだ。グループ6店舗のオーナーシェフを務める辻口氏の右腕として、モンサンクレールの製造現場を任されている。昨年の11月には、国内の「ジャパンケーキショー」のグランガトー部門で金賞を受賞。そうなるまでに坂下さんも転職前も含め5年以上、「1日中、延々と単純作業を繰り返す」下積み時代を経験してきた。当時は、ほかの作業もできるようにするため、出来上がりの質を高めながら、時間を詰めることに没頭したという。「『ていねい』と『ゆっくり』は違います。おいしくてきれいなケーキをいかに早く作るか、そこがプロの腕の見せ所」。
パティシエとしてケーキ作りに励みながら、現場責任者として材料を仕入れる業者と価格交渉なども行う。また、閉店後は遅くまで厨房に残って、新しいケーキを試作。「みんなで食べ合って、堅すぎるの甘すぎるのと、率直に意見をぶつけ合っています」。
店には辻口氏の考案したケーキが並ぶ。そこに、坂下さんがコンクールで金賞を受賞したケーキが商品として加わることに。「憧れていたモンサンクレールに自分が考えたケーキが並んだときは感動しました」。いずれは故郷の七尾でケーキ店を開き、親や友人に仕事姿を見せるのが夢。 |
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| 自転車で出勤。プチガトーの仕込み〜仕上げ(デコレーション)作業。 |
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| ガナッシュ(原料のチョコレートに生クリームを加えたもの)やコンフィズリー(砂糖菓子)作り。適宜休憩を取りながら作業。 |
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| 「パティシエに憧れて来る学生がたくさんいますが、憧れだけでは続かないと思います。普通の人には辛いことでも、『好きなことができてお金までもらえるから辛いなんて思ったことはない』という人が活躍しています。また、僕の場合、部活は体力に、漫画を読むことはケーキを飾る人形のデザインの考案にと、高校時代の経験は今、全部役に立っています。だから、いろんなことを経験しておいてほしいですね」 |
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